事業報告

令和6年度 事業報告

 えりも福祉会はその経営理念のもと、「基本的人権の尊重」「自立生活の支援」「ご利用者本位の安全で質の高いサービスの提供」「ご利用者の生活の質の向上」「個人情報の保護とその適正な運用」などを基本方針として経営してきました。昨年度に引続き、令和6年度も新型コロナウイルスやインフルエンザウイルスの感染拡大の影響により、ご家族の面会や各種行事の実施を制限・縮小せざるを得ない状況となってしまいましたが、そのような中でもやまと苑の持つ力量を最大限発揮すべく努めてきました。

 しかしながら、昨年末に特養ホームにて新型コロナウィルスのクラスターが発生し、終息までに約3週間を要したことにより、ご利用者、ご家族、関係者の皆様には、大変なご心配とご迷惑をおかけすることとなりました。

 今後は、より一層感染防止に努め、安心安全な施設運営を目指す所存であります。

 経営の収支については、特養ホーム・ショートステイ・デイサービスの三事業すべてにおいて、人件費の増加、物価高騰の影響を受け、また事業による稼働率の低迷等もあり、採算性が確保できず、えりも町からの助成により、事業の経営を維持することができました。今後全事業について、経営の立て直しが急務となります。

事業稼働状況


特養短期通所
利用人数(人)14,518

1,298

2,665

稼働率(%)

99.4

35.6
54.6

社会福祉法人えりも福祉会事業概要

令和6年度社会福祉法人えりも福祉会の事業概要を次のとおり報告します。

1.本部関係の運営について

(1) 理事会の開催状況

第1回理事会令和6年 5月29日  理事5名・監事2名出席
令和5年度各事業別事業報告書の承認について他 全6件
第2回理事会
令和6年11月25日  理事5名・監事2名出席
令和6年度各サービス区分の補正予算の承認について他 全3件
第3回理事会
令和7年 3月19日  理事6名・監事2名出席
令和7年度事業計画の承認について他 全8件

(2) 評議員会の開催状況

第1回評議員会
令和6年 6月13日  評議員5名出席
令和5年度各事業別決算報告書の承認について  全1件

(3) 監事会の開催状況

第1回監査会令和6年 5月17日
令和5年度決算監査及び令和6年1月から3月までの会計執行状況、理事業務執行状況、施設運営・入所者処遇状況についての監査
第2回監査会
令和6年 7月9日
令和6年4月から6月までの会計執行状況、理事業務執行状況、施設運営・入所者処遇状況についての監査
第3回監査会
令和6年10月15日
令和6年7月から9月までの会計執行状況、理事業務執行状況、施設運営・入所者処遇状況についての監査
第4回監査会
令和7年 1月16日
令和6年10月から12月までの会計執行状況、理事業務執行状況、施設運営・入所者処遇状況についての監査

2.施設事業関係について

(1)事故や身体拘束・虐待予防に向けた組織体制の強化を図りました。
(2)施設サービスの質についての自己評価を実施し、改善策・改善計画の検討を行い、サービスの質を向上させるための取組みを実施しました。
(3)苦情(相談)解決の窓口を有効に機能させ、利用者からの苦情を適切に解決するように努めました。
(4)各種研修により職員の自主性や能力開発を促す中で、人材育成を図りました。 
(5)職員の資格取得を推進し、職員の専門性を高めることで、サービスの質を向上させるための取組みを実施しました。
(6)組織の活性化を高める目的から実効性のある職員人事考課制度の導入について調査研究に取組みました。
(7)職員が明るく活き活きとし、組織人としての連帯感を強め、働きがいのある職場環境の醸成に努めました。
(8)職員の意識改革と組織の活性化を図るため、必要に応じた特養ホームとデイサービスセンター職員の人事交流に努めました。
(9)コンピューターの効率的な活用により業務の省力化と簡素化を図り、各部署間が有機性を高め、業務全体の密度を高め利用者のサービスの向上につなげるための取組みを実施しました。
(10)個人情報に関する規則に則り、個人情報を適切に管理運用できる環境整備の推進に取組みました。
(11)各種規程の整合性を精査し、職務分掌にあわせて体系的に整理を進めましたが、さらなる体系的整理に向け、一層取組みます。
(12)施設機能の維持改善のため、計画的な機器の改修、更新や建物の維持管理に努めました。
(13)えりも町からの委託業務であるケアホーム「いずみ」について、その目的にそって適正な利用とその支援を積極的に進めるための取組みを実施しました。
(14)えりも町及び関係機関と連携を図り、密度の濃い情報交換を行い施設経営の目的達成に取組みました。

主な庶務事項

自:令和6年  4月  1日
至:令和7年 3月31日

4月

事項
1開苑記念を祝う会
5・いずみコロナ対応解除
9・小山Dr回診
・理髪の日
16・小山Dr回診
22・職員採用試験(パート介護員)
23・理髪の日

5月

事項
1・バスハイク(庶野)花見
8・防火設備等立入検査(消防支署職員3名)
14・理髪の日
・小山Dr回診
15・特養介護職員健康診断 
21・小山Dr回診
・理髪の日
28・西川Dr歯科訪問診療

6月

事項
7・コロナ緊急対策会議開催
10・理髪の日
18小山Dr回診
・理髪の日
19・西川Dr歯科訪問診療
24・理髪の日
26・A重油見積合わせ実施
27・職員採用試験(パート看護師)

7月

事項
9・理髪の日
・小山Dr回診
11・利用者肺炎球菌ワクチン接種
16理髪の日
・小山Dr回診
17・西川Dr歯科訪問診療
22・浦河保健所より食中毒警報発令~7日間
23・第1回避難訓練実施(消防えりも支署指導)
25・職員採用試験(パート清掃洗濯員)
29理髪の日
・沢町地区住人に避難指示有(大雨による河川
 氾濫の危険性有)
30特養運動会(室内)

8月

事項
5浦河保健所より食中毒警報発令(2回目)~
 8日間
6・理髪の日
小山Dr回診
13浦河保健所より食中毒警報発令(3回目)~
 6日間
19・理髪の日
浦河保健所より食中毒警報発令(4回目)~
 2日間
21西川Dr歯科訪問診療
27・理髪の日
29浦河保健所より食中毒警報発令(5回目)~
 4日間

9月

事項
2・理髪の日
3小山Dr回診
11・えり小3年生との交流会№1(デイ)
13・やまと苑花火大会
17小山Dr回診
18・えり小3年生との交流会№2(デイ)
・理髪の日
25・日高振興局による法人指導監査
西川Dr歯科訪問診療
27・A重油見積合わせ実施
30・インターンシップ受入(えりも高校2年生
 2名)

10月

事項
1インターンシップ受入(えりも高校2年生
 2名)
・小山Dr回診
2・やまと苑敬老会
7・理髪の日
8・防火設備等立入検査(消防支署職員2名)
15・小山Dr回診
17・第1回入所判定委員会
21・衆議院議員総選挙期日前投票支援 利用者
 4名
・理髪の日
23職員・利用者健康診断(於やまと苑)
24・利用者インフルエンザ予防接種
28・理髪の日
29・小山Dr回診
30・西川Dr歯科訪問診療

11月

事項
7・安全運転管理者講習(於浦河町)事務課長
11理髪の日
12小山Dr回診
15・浦河保健所による給食施設指導
18・理髪の日
19第2回避難訓練実施(消防えりも支署指導)
20西川Dr歯科訪問診療
26小山Dr回診
28理髪の日
29・介護保険施設等集団指導(Zoom)事務課長

12月

事項
4・職員コロナ陽性者1名発生
6・利用者コロナ陽性者2名発生
・苑内感染対策会議
7利用者コロナ陽性者5名発生
・苑内感染対策会議
・職員コロナ陽性者1名発生
8・利用者コロナ陽性者2名発生
・苑内感染対策会議
・職員コロナ陽性者1名発生
9利用者コロナ陽性者2名発生
・苑内感染対策会議
・小山Dr訪問診療
10利用者コロナ陽性者5名発生
・苑内感染対策会議
・小山Dr回診
11利用者コロナ陽性者5名発生
・苑内感染対策会議
・小山Dr訪問診療
・職員コロナ陽性者2名発生
12利用者コロナ陽性者5名発生
・苑内感染対策会議
・職員コロナ陽性者3名発生
13利用者コロナ陽性者3名発生
・苑内感染対策会議
・職員コロナ陽性者5名発生
14利用者コロナ陽性者1名発生
・苑内感染対策会議
・職員コロナ陽性者2名発生
15・苑内感染対策会議
16利用者コロナ陽性者1名発生
・苑内感染対策会議
・職員コロナ陽性者1名発生
17小山Dr訪問診療
19職員コロナ陽性者1名発生
24小山Dr回診
26苑内感染対策会議(コロナBCP解除)
27・A重油見積合わせ実施
30小山Dr訪問診療

1月

事項
3・デイ臨時営業
7
小山Dr回診
9・理髪の日
14・理髪の日
小山Dr訪問診療
15・外国人材採用面接(Zoom)
21・小山Dr回診
29・理髪の日
30・苑内感染BCP評価検討会開催

2月

事項
2・節分(豆まき)
4・小山Dr回診
6・理髪の日
11・新年会代替行事
・理髪の日
・小山Dr回診
26理髪の日

3月

事項
4小山Dr回診
5理髪の日
13利用者コロナワクチン接種
17・デイ臨時休業(暴風雪により)
・職員採用試験(いずみパート管理人)
・理髪の日
18・小山Dr回診
26理髪の日
27・A重油見積合わせ実施

事務課業務

実施業務内容

1.本部事務

(1) 理事会・評議員会運営、監事監査会執行のための事務業務を滞りなく実施しました。
(2) 本部運営に係わる各種登記手続きを滞りなく実施しました。

2.事業管理

 (1) 施設サービスの質についての自己評価を実施し、評価結果の周知に取組みました。
 (2) 年度事業計画・評価・事業報告を計画的に取りまとめ、事業の円滑化推進に取組みました。

3.財務管理

 (1) 収入の確保と支出の抑制を図り、バランスのとれた財政基盤確立に努めましたが、稼働率のさらなる向上等財政基盤の確立に向けて、一層取組みます。
 (2) 財務に係わる基本的な知識の確認・新会計基準方式習得のための研修参加に取組みました。

4.人事労務

 (1) 職員の欠員によるサービスの低下が生じないように、関係機関と連携し、速やかな欠員補充に努めましたが、欠員補充の強化に向けて、一層取組みます。
 (2) 労務関係の規約規程を整備し、職員が働きやすい環境作りの推進に取組みました。 

5.庶務管理

 (1) 事務業務関連の書類について、適切に管理運用できる環境整備の推進に取組みました。
 (2) 必要に応じて、行政等の関係機関へ速やかな調査報告・届出を行うとともに届出書類の電子化を推進し、届出業務の省力化・効率化に取組みました。

6.設備管理

 (1) 建物・設備については、有資格の専門業者による定期法令点検を実施するとともに、必要に応じ補修し、建物・設備の安全性や本来機能維持に取組みました。
 (2) 施設内におけるエネルギー使用量(暖房・水道光熱費)の調整を実施し、省エネルギー化・経費節減化に取組みました。

7.安全対策

 (1) 年間防災訓練計画に基づき、夜間・昼間を想定した避難訓練を年2回実施しました。
 (2) 業務内外を問わず、車輌安全運転・交通事故防止の周知・徹底の強化に取組みました。 

業務課業務

実施業務内容

  1. 業務の効率化、人材不足の解消、組織の柔軟性向上に関する取組み 
  限られた人的資源の中で、より多くの適切なサービス提供を実現すべく、事業者および従業者双方の希望を調整の上、新たな給与体系・シフト・業務内容の創設を行い、業務分担の見直しを実施い

しました。特に労力を要する業務については適切なを移譲を行うなど、業務資源の効率化を図りました。清掃・洗濯・いずみ部門においては、事業継続計画(BCP)の観点から多能工化を推進し、 業務継続性の確保に努めました。一方、摂食介助resourceの強化については、委託業者側の人員確保に課題があり、新たな展開を迎えるには至りませんでした。また、外国人介護人材の確保に向けては、先進施設への視察及び管理業者との折衝を経て、2名の採用を実現いたしました。令和7年度においては、これらの人材が安心して生活・就労できる環境整備を進めるとともに、早期に介護職員としての業務遂行が可能となるよう、必要な支援を講じてまいります。

2.働きやすい職場づくり、職員の定着に向けた取組み

 全職員を対象とした個別面談を実施し、それを基に勤務時間・業務内容・給与等に関する希望を把握し、可能な範囲で柔軟な働き方への移行を進めました。ハラスメント対策に関しましては、相談担当者が外部研修を受講し、相談対応に必要な技能の向上を図りました。業務の省力化および重度介護業務の負担軽減を目的として、移乗介助ロボットの導入を試行しましたが、実用性に課題があり、現時点では採用は見送る結果となりました。現在、介護・看護職員の約40%が50歳以上を占めており、今後も身体的負担軽減策として、引続きロボット技術等の導入検討を継続いたします。また、夏季休暇期間中における職員の子の施設内滞在に関する試行も実施いたしましたが、制度設計や職員側の受け止め方に課題が見られ、継続的な運用には至りませんでした。今後は、学級閉鎖等の突発的な事態に対応できる子ども預かり制度の構築を目指して検討を進めてまいります。

3.稼働率及び収益性に関する状況

 特別養護老人ホームの稼働率については、前年度の89.9%から9.5ポイント増の99.4%と大幅な向上を達成いたしました。一方で、短期入所事業の稼働率は35.6%と低調な結果となりました。令和7年度においては、介護度の定期的な見直し、加算取得の推進、実費料金の適正化の3点により、収益性の改善を図ってまいります。なお、介護職員数については、平成22年度当初と比較して7名の減少となっており、これ以上の稼働率向上は困難な状況にあります。また、日高管内の医療体制の変化に伴い、帯広市までの通院が増加しており、送迎および看護職員の負担が増しております。今後も人的・医療資源の地域内減少が予測されることから、法人及び町として、地域内の要介護高齢者に対する入所型サービス提供を維持するための方針策定と対策が急務と考えます。

4.法令・基準への対応

 令和3年3月19日付老発0319第6号「人員、設備及び運営に関する基準」の一部改正に基づき、認知症介護基礎研修の受講体制の整備、感染症対応版BCPの更新、口腔衛生管理体制の整備・運用を実施いたしました。今後も法令遵守を徹底し、適正な業務運営体制の構築に努めてまいります。

5.感染症対応

 新型コロナウイルス感染症の動向及び関連制度の変更に応じ、感染症対応版BCPの見直し・改正を実施いたしました。なお、当該感染症対応については急性期を過ぎ、一定の役割を終えたことから、今後の対応は感染症予防対策委員会の管轄とし、業務課の計画からは除外いたします。

介護サービス

実施業務内容

  1. 安全で楽しめる食事環境を提供できるよう、以下の項目について行いました。
     (1)食事席やテーブルは適正か毎月見直しを行いました。
     (2)利用者への目配り、援助ペースは適正か毎月見直しを行いました。
  2. ケアプラン周知の機会を設け、情報共有しケアを行いました。
  3. 安全な入浴提供のため、入浴形態や入浴日の見直しを定期的に行いました。
  4. 見守り重点者のピックアップや移動援助の優先度を見直し、食前後の時間帯の安全性の強化のため、取組みました。
  5. 利用者の整容を確実に行うため、チェック表を活用し、課題の抽出を定期的に行いました。 
  6. 接遇の質を高めるため職員個人の目標を立て、継続的に評価し、意識向上を図りました。
  7. 介護個別マニュアルに遵守した業務ができているか見直しを行いました。
     (1)マニュアル遵守した業務ができているか検証し見直しを行いました。
     (2)年度計画を立て、マニュアルの見直しを行い優先度の高いものから改正を行えるよう取組みました。
  8. クラブ活動の充実化・多様化のため、評価・更新を行いました。

相談援助サービス

実施業務内容

  1. 情報の管理
    (1)情報の性質や背景を理解し、各種情報の収集、精査、発信を行いました。
    (2)利用者の状況(年齢・家族構成など)等、必要な情報を整備しました。
    (3)個人情報保護の業務指針に沿って適切な管理に努めました。 
  2. 利用者との信頼関係の構築
    (1)気持ち(思っていること、家族・家への想い、施設生活に関することなど)を聞く機会の確保に努めました。
    (2)必要に応じ代弁機能を果たし、社会資源に対する働きかけに努めました。
    (3)希望に応じビデオ面会等の代替手段を用いて、利用者と家族が交流できる機会の確保に努めました。
  3. 施設サービス計画
    (1)介護・看護・栄養・相談の各専門職が主体的に作成、評価に取組めるよう支援に努めました。
    (2)定められた更新期間を遵守しました。
    (3)利用者等が見やすく、理解しやすい表現を用いる事に努めました。(文字の大きさや、注釈、図解を付ける)
    (4)事故予防、再発防止に一層の重点を置きました。また、事故があった時には、再発防止の為、その内容を検討、必要に応じ速やかに変更しました。
    (5)短期事業においても、相当な利用期間となる場合、適宜、再アセスメントやプランの見直しができるように努めました。   
  4. 事業・サービス内容の説明と同意
    (1)利用開始にあたり、利用契約書及び同重要事項説明書の説明と同意を得ました。
    (2)施設サービス計画等の説明を行い、同意を得て交付しました。 
  5. 社会的手続きの代行
    (1)要介護度更新・変更申請手続きを代行しました。
    (2)預かり金契約対象者の生活通帳等の管理を行いました。
    (3)一般的な支払い等の代行をしました。(社会通念上、支払いが妥当なもの、契約者への不利益が明らかにないものに限る。)
    (4)利用者等ができない場合、各種社会的手続きの代行をしました。(利用者の判断能力、家族支援力・住居地等を勘案した上で。)
  6. 要介護認定調査
    保険者の依頼に基づき実施いたしました。 (令和6年度37件)
  7. 権利擁護
    (1)苦情の内容及び、背景や取り巻く環境の調査・分析をし、解決策を検討しました。また、法人が迅速な対応ができるように働きかけました。
    (2)必要に応じて成年後見制度等の紹介、活用等支援をしました。
  8. 関係機関・施設・地域との連携
    (1) 居宅介護支援事業所や、他施設と連携し、円滑にサービス提供ができるように努めました。
    (2)地域ケア会議、サービス担当者会議等に出席し、支援体制づくりへの情報提供・提案を行いました。
    (3)町内及び近隣市町村の高齢者の状況・支援体制の状況に関する情報収集に努めました。
    (4)短期入所生活介護事業において、担当者会議の開催とその記録、サービス提供票の管理、居宅介護支援計画と適正運用等、ケアマネジメントの各要諦に不備があることが散見されています。都度、改善に努めるよう、各事業所に働きかけて行きます。
    (5) コロナ禍による影響等により、北海道老人福祉施設協議会日胆ブロック相談員部会は開催されませんでした。 
  9. 利用率の向上
    (1)無理のない範囲で入所調整を行い、6年度は利用率99.47%と当初の目標よりも利用率を向上することができました。
    (2)利用率の向上に向け、5%枠(老企第40号に根拠を置く)を活用し、適切な運用、調整を行いました。
    (3)当苑の介護・看護機能及びえりも地域の医療、療養機能を考慮しつつ、無理のない入所や利用の調整に努めました。 
    (4)当苑の介護・看護のリソースを最大限に発揮・大きくするには至りませんでした。今後も検討を継続し、一層取組みます。
  10. その他
    (1) 高齢者の心身に関することや、社会資源・制度の仕組みについて、ケース検討や研修参加を通して学習しました。
    (2)法改正に伴い、当苑の体制と照らし合わせ、介護報酬の加算要件にないか確認し、必要な処置をとりました。
    (3)給付管理を適切に行いました。
    (4)入所判定に必要な情報の整備と資料の作成を行いました。
    (5)感染対策上、ご家族の面会制限等、様々な制約のある生活となっています。直接面会の再開等、徐々に再開しておりますが、引続き、少しでも生活の質が向上できるよう、取組みます。

看護サービス

実施業務内容

  1. 保健・衛生・医療
    (1) 食事・水分摂取量、排泄状況の情報を他職種と共有し、早期対応できるよう取組みました。
    (2) 嘱託医、えりも診療所との連携を密にして疾病障害状況の把握を適宜実施しています。体調不良時の対応はスピーディーに実施できていますが、回復期からアップする際の発信・情報共有が十分でなかったことから、スムーズに実施できるよう一層取組みます。 
    (3) 事故の発生防止を強化したものに服薬管理マニュアルに沿って業務実施し事故のないよう取組みました。
    (4) 褥瘡マニュアルに基づき、アセスメント表を作成・運用しました。発症者の早期治癒・再発予防にむけて、一層取組みました。
    (5)安全対策推進委員会と協働で救急救命の研修を実施しました。
  2. 健康診断
    利用者健康診断を10月23日に39名 実施しました。
  3. 感染予防対策
    (1)日常生活の中で環境整備、換気を充分に行い、手洗い、うがいの励行に心がけ、各種感染症の予防に取組みました。
    (2)感染予防対策委員会と連携し、インフルエンザ予防対策を実施しました。結果、利用者の罹患者はいませんでした。                                                                               (3)・インフルエンザ予防接種を実施しました。・・・令和6年10月24日
      ・肺炎球菌ワクチン予防接種を実施しました。・・・令和6年7月10日
      ・新型コロナワクチン接種を実施しました。・・・令和7年3月13日
    (4) 各種感染症を過剰に恐れ、利用者への介護サービスの低下を招かない様、取組みました。 
  4. 機能回復訓練
    (1) レクリエーション参加行事他、余暇活動を通じて能力減退の予防に取組みました。病態後のフィジカルアセスメントが遅れがちなので迅速に実施するよう、今後一層取組んでいきます。
    (2) 健康維持・増進を図ると共に、個々の身体機能と生活に合わせケアプランを作成し、機能回復訓練の計画・実施に取組みました。
  5. 環境整備
    環境整備マニュアルを整備し、介護職と連携して取組みました。

栄養・給食サービス

【実施業務内容】

利用者の年齢・健康・嗜好を考慮しながら、安全でかつ楽しめる食事作りをし、衛生面で安心な食事を提供できるよう努めました。

  1. 食事時間
    提供時間を守り実施しました。
  2. 適時適温
    適時適温での食事提供を行いました。
  3. 盛り付け
    食彩や盛り付けの工夫をし、食べやすく目で見て楽しめる食事提供を実施しました。
  4. 食事の嗜好、希望
    職員アンケートを実施し、利用者の嗜好を把握しました。また、希望がある場合については、可能な限り尊重した食事提供を実施しました。
  5. 誕生日献立
    誕生日の利用者に対し、ムースやゼリー等のデザートと誕生日カードを提供しました。
  6. 行事食
    季節・行事に合わせた食事提供を実施しました。
  7. 栄養ケアマネジメント
    特養利用者に対し、スクリーニング・アセスメントを行い、栄養ケア計画を立案し、実施しました。
  8. 衛生管理
    衛生管理マニュアルを厳守し、安全な食事を提供しました。

実績データ

給食数

単位:食 

事業区分特養短期通所いずみ検食合計
年間供給食数43,396
3,682
2,417
2,626
1,095
53,216
1日平均供給所数118.9
10.1
9.9 
7.2
3

えりもデイサービスセンター

実施業務内容

  1. サービス提供
    (1) 通所介護計画・第1号通所事業計画
      「居宅サービス計画」に基づき「通所介護計画」「第1号通所事業計画」を利用者のニーズに合わせて作成しカンファレンスを実施しました。
    (2) 接遇
      言葉遣いの研修を行いましたが、接遇の質の改善、意識向上ができるよう一層取組みます。
    (3) 軽運動等、アクティビティ活動の実施   
     ・月毎の計画に基づき、集団体操、ゲーム、創作活動等を通して、心身機能の低下防止を図るべく実施しました。
     ・アクティビティ活動について、計画に基づき実施することができました。
     ・季節行事等にちなんだアクティビティ活動を行ったり、季節に合ったイラストを入れてカレンダー作りを実施しました。
     ・通所介護計画書において、機能訓練項目はありませんでした。   
    (4) 食事、おやつ、行事食
     ・利用者の状態に合わせた形態で食事を提供しました。
     ・ メニューに利用者のニーズが反映されるよう取組みました。                
    (5) 入浴
      心身の状況に応じて適切な方法で入浴方法で、安全、安心に入浴出来るよう、サービスを実施しました。
    (6) 排泄
      プライバシーを守り、適切なサービスを実施しました。
    (7) 健康管理
      バイタル測定を行うとともに、口頭にて体調の確認を実施しました。自己服薬が困難な利用者には、服薬援助を実施しました。
    (8) 送迎
      交通ルールを遵守し、利用者に合わせた車輌を使用し送迎するように取組みました。
    (9) 事故防止
      日々のミーティングで安全対策に関することを話し合い職員が情報共有し、事故防止に繋げるよう取組みました。 
    (10) 家族に対する支援
      連絡帳を活用しサービスを実施しました。また、必要に応じ連絡、相談を行いました。
  2. 関係機関との連携
     新規利用者の受け入れ時は、担当介護支援専門員と同席し、利用者の情報、サービス内容を共有できるよう担当者会議を実施しました。特に利用者の体調不良時は随時、情報提供等を行い安心して在宅生活が送れるよう取組みました。
  3. 職員の資質向上
    日々のミーティングや業務連絡表を活用し、職員が常に共通した情報を持てるよう、取組みました。また、職場内研修に参加し知識向上に取組みました。
  4. サービス提供の適正化
    既存マニュアルの見直し改正を行い、サービス提供の適正化に取組みました。 また、利用者の意向と満足度を調査し、更なる質の向上に取組みました。

感染予防対策委員会

実施業務内容

  1. 予防対策の実践力を高めるための職員教育について実施しました。     
    (1) 食中毒予防の内部研修を実施しました。              
    (2) 吐物処理の手順を適切にできるための研修を実施しました。 
  2. 衛生管理業務が適正に行われるよう、システムの管理を行いました。      
    (1) 各係が行っている手指衛生の実態や課題を確認しました。改善点を提言、実施できるよう一層取組みます。              
    (2) 感染予防に関するマニュアルの管理と必要な改善について一層取組みます。
  3. インフルエンザ等の感染症の動向把握と予防対策のマネジメントを実施しました。

委員会開催状況

内容
410

第1回会議     ・インフルエンザ予防対策    ・事業報告(案)

         ・年間活動計画         ・新型コロナウイルス予防対策
516第2回会議     ・新型コロナウィルス予防対策  ・インフルエンザ予防対策
612第3回会議    ・新型コロナウイルス予防対策   ・6月からの直接面会再開        ・内部研修について
710第4回会議    ・新型コロナウイルス予防対策
814第5回会議    ・新型コロナウイルス予防対策   ・敬老会開催、笛小交流会についての協議
911第6回会議    ・新型コロナウイルス予防対策   ・インフルエンザ予防対策      
1113
第7回会議    ・インフルエンザ予防対策    ・新型コロナウイルス予防対策      ・BCP(感染)Ver.3.00更新
12
4日~苑内 新型コロナウイルスクラスターにより委員会開催見送り  直接面会を中止、  25日 終息宣言
18第8回会議    ・インフルエンザ予防対策     ・新型コロナウイルス予防対策      ・事業計画評価一本化
130BCP(感染)評価検討会開催(シミュレーション研修兼ねる) 
212第9回会議     ・インフルエンザ予防対策         ・新型コロナウイルス予防対策      ・他施設から利用時の三日間隔離変更 
312第10回会議   ・インフルエンザ予防対策         ・新型コロナウイルス予防対策      ・BCP(感染)Ver.4.00更新
         ・マニュアル見直し 

人材育成マネジメント委員会

実施業務内容

  1. 職場内研修(職場内OFF-JT)の充実
    (1) 年間の研修計画を作成し、全体に周知しました。
    (2) 身体拘束廃止、職業倫理、虐待防止、プライバシー保護に関する包括的研修を企画し実施しました。看取りについては開催見送りとしました。
    (3)各部署や階層別の研修ニーズに応じた研修を企画し、実施できるよう一層取組みます。    
    (4) 研修講師に対し、助言評価による還元ができるよう、実施しました。    
  2. 研修の仕組み・体制の改善、強化
    (1) 理解促進や目的達成を把握するためのワークを実施しました。
    (2) 研修対象者が無理なく参加できるように研修方法や内容、時間について検討しました。また、研修に参加できないものに対し、フォローアップ研修を実施しました。
    (3) 新採用者(中途採用を含む)が必要な研修を受けられるよう、実施しました。     
    (4) 職場外研修(職場外OFF-JT)への参加が再開されているものの、参加者が限られており、その後の内部研修講師や日々の業務内での還元が困難でした。次年度は研修の受講についての支援
    に継続的に取組みます。      
  (5)集合研修ができない環境下でも、学習ができるよう、動画研修や少人数での研修を取入れ、継続して実施しています。


職場内研修会実施状況

No. 研修名 対象 参加人数
1531災害BCP全職員(職員会議出席者)  28名
2531PPEアップデート全職員(職員会議出席者)  28名
37
身体拘束/高齢者虐待防止(1回目)特養介護・看護・デイサービス  28名
47
食中毒全職員(栄養除く)  38名
59
事故予防(1回目)特養介護・看護・デイサービス  27名
69
吐物処理(1回目)+手洗いチェッカー特養介護・特養相談・デイサービス・いずみ管理人 26名
79
手洗いチェッカー事務・看護・清掃 15名
811
救急対応・心肺蘇生業務課・デイサービス・いずみ管理人30名
911
身体拘束/高齢者虐待防止/事故予防(2回目)特養介護・看護・デイサービス27名
1011
介護技術研修特養介護(希望者)
 9名
11123接遇デイサービス  5名
12130感染BCP施設会議メンバー(デイ相談員除く) 7名
13311口腔衛生特養介護・看護+受講希望者12名
143
口腔衛生(フォローアップ)№13未受講者12名
15321救急対応・心肺蘇生(フォローアップ)№8未受講者  2名

委員会開催状況

内容
425
年間活動計画の決定/活動計画の確認・審議/前年度事業報告/内部研修実施状況/新人研修実施項目
520活動計画・実績の確認/内部研修実施状況/新人研修実施状況
619活動計画・実績の確認/内部研修実施状況/新人研修実施状況
723活動計画・実績の確認/内部研修実施状況/新人研修実施状況
827活動計画・実績の確認/内部研修実施状況/新人研修実施状況
925活動計画・実績の確認/内部研修実施状況/新人研修実施状況
1025活動計画・実績の確認/内部研修実施状況/新人研修実施状況/内部研修周知方法について
1122活動計画・実績の確認/内部研修実施状況/新人研修実施状況
122活動計画・実績の確認/内部研修実施状況/新人研修実施状況/R6年度事業評価一本化
226活動計画・実績の確認/内部研修実施状況/R7年度事業計画について
328活動計画・実績の確認/内部研修実施状況(R6、R7年度分)/R7年度内部研修の実施時期について

安全対策推進委員会

実施活動内容

  1. 事故予防や身体拘束、高齢者虐待に関する研修を年2回行いました。安全、安心なサービス提供のため引続き取組みます。
  2. 事故報告書の管理、有効活用のための見直しを行いました。引続き取組みます。
  3. マニュアルの整備及び運用の実態の把握、必要な改善に努めましたが、一部見直し実施までには至りませんでした。今後、一層取組みます。

委員会開催状況

※は書面開催

内容
620第1回委員会
研修企画
719第2回委員会※身体拘束、高齢者虐待研修

823第3回委員会※
研修企画
924第4回委員会事故予防研修
1118第5回委員会※
身体拘束、高齢者虐待研修
1    28第6回委員会
身体拘束事例の検討第1回事故検討会
228第7回委員会身体拘束事例の検討
312

第2回事故検討会
327

第3回事故検討会
331第8回委員会身体拘束事例の検討

地域交流委員会

実施活動内容

  1. 広報誌「やすらぎ」(4回/年)を発行しました。
  2. 利用者の様子や行事の様子等について、記録をするとともに活用できるよう取組みました。
  3. 山車見学(9月)、笛舞小学校児童との交流会(10月)、中央保育所交流会(11月)については、新型コロナウイルス対策のため、実施を見送りました。
  4. 職員紹介の写真の掲載、管理をしました。
  5. 敬老会(10月2日)・新年会(2月11日)は規模を縮小し企画・実施しました。
  6. 社会貢献活動の一環としてロータリークラブ主催のクリーン作戦(10月19日)に参加を予定していましたが、悪天候のため中止となりました。また、エコキャップやプルタブの回収を実施しました。

委員会開催状況

内容
524広報「やすらぎ」発行の企画、年間活動計画
826広報「やすらぎ」発行の企画、敬老会の企画
1125広報「やすらぎ」発行の企画、敬老会反省、新年会の企画